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October 13, 2004

南アが呪術医を医療専門家と認める=名誉回復法案成立 (時事通信) - goo ニュース

 南アが呪術医を医療専門家と認める=名誉回復法案成立 (時事通信) - goo ニュースという写真記事が時事通信社から9/12に配信されていましたが,具体的内容については良く伝えられていなかったところ,BMJ(British Medical Journal:英国医師会雑誌)にはSouth Africa to regulate healers -- Sidley 329 (7469): 758 -- BMJ(南アフリカは祈祷治療家を統制する)という記事が掲載されていました。この記事によると,
 広く実践されているヘルスケア形態を公的に認識して欲しい黒人の議員によって,伝統的な治療家を他の医療専門家と同様に統制する法律が議会を通過したということです。治療者を見いだし,標準を定め,異なる種類の治療家を分類するための暫定的な評議会が作られるようです。
 この法律(The Traditional Health Practitioners Act:「名誉回復法」というのとニュアンスが違いますよね)は黒人の8割を占めるとみられる,伝統的治療者に頼っている人びとを保護するために,良い標準,適切な訓練そして倫理的行動を確保しようとします。ある概算によれば南アフリカには約2万人の治療家がいるのですが,その多くは技能が世代間で伝承される伝統的な環境において臨床の実践を学んだというのではないようです。
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 未登録の治療家が癌やエイズの治療をしたり,宣伝をすることを新法は禁じます。(医師と保健専門家はこれらの疾病が手遅れになるのを危惧しているということですが,適切な西洋医学資源は伝統医療を利用している階層に行き渡るだけ充分にないのかもしれないと余計なことを考えてしまいます。)
 この法律とは別に,保健省の長期プロジェクトが伝統医療の処方などの研究を行っているようです。
 年間数十人の若者が,未熟練の割礼によって死亡しているという問題も,この法律の成立に影響しているということです。ともかく,消費者保護を目的としていることをBMJの記事は強調しており,時事通信のニュアンスとはちょっと違います。
 とは言いながら,支払いが伝統的治療家にも行われるのが健康保険事業における懸念材料であることも付け加えられているので,”認められた”という側面も否定できないようで,長期的な実験として注目される出来事です。

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October 11, 2004

環 no.18 特集:「帝国以後」と日本の選択

環 Vol.18今頃売れ残りのに手を出してしまいました。

 米国の一人勝ち論と改革=アングロアメリカンモデル礼賛の日々には,食傷気味でしたが,「帝国以後」はその売られ方に胡散臭さを感じてしまって手にしていませんでした。社会統計に基づきソ連の崩壊を予言したというのですが,2匹目の泥鰌になるのかどうか?米国がジャイアンであることはみんなわかっていることなのですが,問題は「どこまで弱体化しているか?」と「暴れたりしないか?」でしょうか。
 掲載されているトッド氏の主張については,米国の力の長期低落とそれがもたらす不安定な世界についての考察は1970年代からあった話しではと思わされました。米国は産業資本主義から金融資本主義化することにより,一定の力を維持するようになるということが一般的認識だったはずであり,トッド氏の議論にはこの点での新味はないように感じました。米国の資本主義は,自分に都合の良いルールの普及(押しつけ)と,帝国の文化の普及=表象資本主義化,の二本立ての対応で,新しい米国=実態以上に膨張したイメージと力を振りまいているという基本認識についてもトッド氏が付け加えることはなさそうです。氏の議論で新味があると私に思えたのは,その膨大な軍事費にもかかわらず,米国の軍事力は脆弱な国に対してだけ,スペクタル的にしか行使し得ない程度のものでしかないと主張しているところです。もっともそんな風に感じたのは無知を曝しており,多くの人にとってはこれも当然のことだったのかも知れません。
 トッド氏と榊原英資氏らのシンポジウムで語られていたことは,米国の力の低下という不安定要因に対して,日中韓等の東アジアのグループとしての自立がグローバルガバナンスの安定要因となるだろうということでした。これも,以前からいわれていたことを確認しているに過ぎないともいえますが,このことを再確認することは私にとっては必要なことのようでした。アングロアメリカンの顔色を窺い新しいルールを自国に導入するという必要があるのは致し方のないことですが,旧来の脱亜欧入スタイルのままで良いのか,専門領域についても考え直す必要があるかも知れません。「東アジア共同体」構想等とオーバーラップし,落ち着かない感じがしますが。(ちなみに,トッド氏の「帝国以後」中国語訳「美帝国的衰落」からは中国当局に都合の悪いことは取り除かれているそうです。)

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October 03, 2004

松岡正剛の千夜千冊

 今更という感じですが松岡正剛の千夜千冊のサイトを発見しました。丁度,千夜一巡したところで,その博覧強記振りに我が身の無教養さを思い知らされます。
 ナショナリズムの成立に関連するエッセーの中での目についたのは,小熊英二の『単一民族神話の起源』です。『日本が単一民族の国だというふうになったのは、古いことではない。・・・・・日本が日本を単一民族国家と見るようになったのは、戦後のことだったのだ。』とかいうことが論じられているとか。何よりも印象深いのは,エッセーの中に引用されている「私は、本書でとりあげた多くの人びとの議論のなかに、限界はあったとしても、それなりに真摯な試行錯誤がふくまれていたと思っている。それに対し、見下ろしたような立場から、一方的に非難する気にはなれなかった。もちろんだからといって、彼らがもたらした結果が免罪されてよいわけではないし、戦争責任の反省という意味では、もっと強く批判するべきなのかもしれない。しかし、他人をさばくことが自己の反省であるとは、私には思えなかった」という小熊氏の文章です。
 他者性の中に,批判したり裁いたりするということが,自然なことと思えてしまっているということに,自分にも疑問を感じてきているこのごろです。大澤真幸が「文明の内なる衝突」の後半で,赦しは恥の感覚から生じるのではないかと言って,正義の応酬の回路からの離脱の可能性を論じているのを読んで面白いと思ったのですが,我が身に立ち返ってみると正直いってどうしたらよいのか具体的にはよくは分からないというところです。

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October 02, 2004

Days of Penitence(悔悟の日々)

現在ガザ北部で進行中の作戦名が「Days of Penitence(悔悟の日々)」だということが伝わってきて、言葉がない
というのはイスラエルのガザ地区への大規模侵攻の現地状況を生々しく伝えるp-navi/infoの記事です。とても要約できるような話ではないので直接参照してくださるようお願いします。
日本の全国紙でも戦車約100両などを投入しイスラエル侵攻、パレスチナ自治政府が非常事態宣言とガザの情勢を伝えています。同じ紙面で次のような情報も伝えられています。
パレスチナ、イスラエルとの衝突で社会資本の2割破壊:この記事によると,国連貿易開発会議(UNCTAD)によればヨルダン川西岸とガザ地区で2000年9月以来破壊された社会資本は2割以上に相当するといい,イスラエル政府が計画通りヨルダン川西岸の分離フェンスを作れば,パレスチナの農業生産は20%減少するということです。怖ろしいことが進行しています。

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